第182章 手をつないだ

小泉大輔は、彼女がそんなふうに言うとは思っていなかった。思わず笑みがこぼれる。

「ずいぶん先のことまで考えてるんだな」

南雲玲奈も笑って返す。

「本音ですよ。小泉さんって、すごく根気があるし、相手の気持ちをうまく導けるでしょう? 子どもが小泉さんと一緒なら、みんな素直でいい子になると思います。きっと懐きますよ」

小泉大輔は口元をやわらげた。

「褒めすぎだよ。ありがとう」

「どういたしまして」

二人は言葉を交わしながら、雨の中を足早に進んだ。

そのときになって、南雲玲奈はようやく違和感に気づく。

傘がいつの間にか自分のほうへ傾いていて、雨粒が小泉大輔の肩の半分をしっとり濡らし...

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